UIデザインの教科書[新版] マルチデバイス時代のインターフェース設計
最初にUIとUXの違いなど概念的な説明。次に昨今のデバイス事情と絡めて、どのような制約/特長があるか。
ソフト側がもたらす制約などが書かれている3章くらいまでが全体的な話で、4章以降から実例や具体例が多くなっていきます。
インターフェースに影響を及ぼす最初の要因は、画面までの「距離」です。
デバイスを使うときには適切な距離を保持する必要があり、その距離による影響がデザイン上の制約となります。つまり、画面上の大きさ(実サイズ)と、実際に感じる文字の大きさ(体感サイズ)は、画面との距離によって変化します。
ユーザーが受ける負担がインタラクションコストであり、ユーザビリティ(サービスの使いやすさ)の良し悪しを測る指標です。
支払う労力には頭脳的なものもあれば、肉体的なものもあります。
これらの両者の労力を合算したものはインタラクションコスト(Interaction Cost)と呼ばれ、サービスの使いやすさ(ユーザビリティ)の指標とされています。
アタマが支払うエネルギーのこと
テキストが読みづらい、リンクやボタンがそれと認識しづらい
カラダが支払うエネルギーのこと
画面をスクロールする、クリックする、タップする、など
人間の認知特性に基づく普遍的なアプローチとして、
の3つがあげられる。
ある規則性にのっとって、サービス内のデザイン要素すべてがその基準にしたがっているということです。
一貫性を保つことのメリットとして、
「明快」あるいは「簡潔」な状態のことを指します。
シンプルにするとは、「単純にする」ではなく「明快にする」 ということであり、何が起こっているかを即座に理解でき、次にどうするか自信を持って決定できる女王体にすることです。
私たちの日常生活では、誰もが知っているサインやルールを利用することで、何ができてどう動くかを我々は知ることができます。
インターフェースでも同様で、
などもこれまで既知となった共通概念が利用されている例。
これらをうまく持ち込むことで、ユーザーはルールを新しく学習しなおす余計な認知コスト(負荷)を少なくすることもできる。
特にありませんが、各章の内容に焦点を当てた他の本が出ているはずなので、それぞれ興味を持った分野を掘り上げる前に読む本という感じがします。
例)人間の認知特性に興味を持ったら → インタフェースデザインの心理学 など
前回のマイクロインタラクション本よりは実践と絡めて使える知識が多かったように思います。
次はどの本読もうか悩みます。