UX(ユーザー・エクスペリエンス)虎の巻-ユーザー満足度を向上する設計開発テクニック-
3章までが概要や歴史、4・5章が手法やケーススタディ、その他がまとめ的な構成です。
虎の巻と書いているだけあって
概要面ではUXの歴史のような背景から、今の時代になぜ求められているか、
手法面ではペルソナやカスタマージャーニーマップなどの基礎手法も含められており初学者にもやさしい内容と思いました。
気になった点を何点かメモしておきます。
何個か有名なのがある。
参考:
(a).「人月ビジネス」から「パッケージビジネス」へ
(b).「属人型」から「自己完結型」へ
(c).「大企業向け」から「中小企業向け」へ
(d).「売り逃げ」から「体験版」へ
(e).「売切型」から「継続課金型」へ
(f).「モノ」から「コト」へ
ざっくりですが以上のような時代変化(傾向)によってよりUXが求められる時代になっている。
UX品質の評価及び改善を体系的に行っていくためのプロセスには、ソフトウェア工学における「ユースケース」の考え方を用いることが重要。
手順としては下記を踏むのがベースとなる。
UXテストでは、ユーザーの感情というつかみところのない曖昧な観点を品質評価の観点に盛り込む必要性があります。 この「感情」という厄介な相手をいかにして合理的な形でテストして評価すべきかということが大きな課題です。
ここまでの議論で語ってきましたが、UXは定性的で柔らかいものであるため、つかみどころがありません。よって、UX向上の効果を測定するのは難しい課題です。
とした上で、極力結果を数値化することに努めるのが大事。
例としては想定したユースケースの数や、UXチェックリストの作成/消化件数など。
内容で触れられてもいますが、いずれもこの本では網羅できない領域なので他の書籍で具体例などを探すのが良いと思いました。
実際に導入するのは難しいなとは思いつつ、中で触れられていたアンチパターンを作ってその点は破らないようにするなど、気軽に導入できる点からはじめるのがよいかなと思いました。
もう少し具体例も欲しいのとやっぱり始めやすい領域はUIなので、その点から深くもっと知れたらいいなと感じています。