UX MILK All Night を視聴したので、見たセッションの気になったことなどをメモします。
アーカイブもあるのであまり詳しくしない程度にとどめたいと思います。
受託型の業務フロー設計、PoC時のUXデザイン手法について
スピーカー:高橋一成さん(株式会社オロ)
まとめnote:UXデザイナーが作るサービスの業務フロー設計 @ UX MILK All Night
UXデザインはユーザーを理解するところから始まる
システム中心の書き方の3つの手法
今回のフローチャートはユーザーの行動が中心の書き方。
アクティビティ図はシステムの分岐視点になるが、UXフロー図はユーザー体験中心の視点の図ができる。
ステークホルダーや関係ツール全体の行動や振る舞いを一覧化することで
こともメリット。PoCなど全体が見えづらいプロジェクトに適している。
などリアルな行動を意識しながら書くと良い。
サービス全体からアプローチ版(PoCの場合はこちらが多い)
ユーザーの理解からアプローチ版
受託でPoC案件が前提の話だったのでいまいる会社に近い感じもあり熱心に聞けました。
UX設計やります、っていっても1つではないアプローチの方法があってそれを実践できるようにしたいなと思いました。
受託制作における汎用的なデザインシステムについての知見
スピーカー:石原隆志さん(GrowGroup株式会社)
スライド:Design system for Client Work - Speaker Deck
事業規模拡大、理念体系の変更により時間をつくったり、共通認識となる旗が必要と感じたため。
デジタルプロダクトの目的を達成するために首尾一貫したルールで編成された、お互いに関連付けられたパターンとその実践方法。
吉幾三。こういうのオンラインだと難しそうですね・・・
今回は受託制作の会社の場合のため、汎用性を持たせること、どこまでの自由度があるのかなどの共有が難しかった。
これらの課題に対して
などできるだけスキルレベルに依らず使うようにするためハードルを下げる施策を行った。
自分も2人や20人の受託Web制作会社で今まで社内ツール作るのに頓挫した光景を見る経験を何度もしているので、めちゃくちゃしっかりやっててすごいなと思いました。
眼と手と動きの解像度を上げる方法
スピーカー:安藤幸央さん(株式会社エクサ)
スライド:UX MILK All Night 2020 (Yukio Andoh)
なぜUIアニメーションさせるのか
人間は情報を順繰りに渡される方が理解しやすい
オブジェクトを触わってから
すると動きを知覚しやすい
話慣れてるなー感がすごかったです。
なぜUIアニメーション必要なのか、自分は極力必要ないならしない方向に持っていってしまいますが、理論化、言語化して提示くださったので、その方法で考えていきたいと思いました。
スマートロックのUXについて
スピーカー:神谷郁さん(Qrio株式会社)
スライド:しなくていいUX - Speaker Deck
「ユーザーが抱えている負の体験を」「これまでよりもスマートな体験で」解決するアプローチ => 課題解決のアプローチと近い
Amazon、Uber、サマリーポケットの例
ユーザーが抱えている負の体験を「しなくていい」
=> 本来したいことに時間を使える
=> 家を出たらカギが閉まって家に帰ってきたらカギが開いてほしい
出かける前 / 出かける時 / 外出中 / 帰宅した時 / 在宅中 のステージごとに課題・不便を抽出
ユーザーが製品を使う上で余計な体験を「しなくていい」
=> 余計な階層を辿らなくていい
=> 新しい技術を覚えなくていい
=> セットアップに時間をかけなくていい
セットアップに対して「自分でもできる」感を訴求
・貼り付けるだけで使える訴求
・既存設備に取り付けられる訴求
先ほどの解像度のセッションもですが、不自由・負の部分の洗い出しを行ってから設計するということで、ハードウェア・ソフトウェア関係ないのかなと感じました。
カギをかけない人はいない、って言っていてビクッとしました。
インクルーシブデザインでできることについて
スピーカー:佐野実生さん(株式会社コンセント)
手法
状態
状態
多様な人
は特定の誰かではなく、みんなのことを指す。
極端ユーザーからの顕在ニーズを抽出すして未来の当たり前をつくること。
例)未来の当たり前
特定の環境や制限のある状態は誰にでも当たり前にあり得る。
どうすれば伝わるだろう?という問いかけを意識する
画面共有のココ問題、自分もリモートになって感じました。
UDトーク、噛んじゃいけないプレッシャーもありそうですがめっちゃよかったです。
本当に言っている通りで倍速で追いやすいですし、自分にとっては一番良いインクルーシブデザインの例でした。
システム開発の要件定義・設計フェーズにおいてデザイン思考をどのように取り入れてるか
スピーカー:高見祐介さん(株式会社電通国際情報サービス)
スライド:UXMILKallnight_システム開発でデザイナーは何をすればいい?
要求定義・要件定義・基本設計・詳細設計で2つの思考
実施したアクションの合意形成(クライアントと伴走することが大事)
要求・要件定義フェーズから参画しましょう
開発会社の方なので他の方とはちょっと毛並みが違って面白かったです。
「正しいものを正しく作る」まわりの話をデザイナーさんが意識しているとこのような解釈方法になるんだという新しい発見がありました。
CULTIBASE のサービスデザインについて
スピーカー:瀧知惠美さん(株式会社ミミクリデザイン)
スライド:複雑性と難易度の高いサービスリニューアルにおけるサービスデザイン - Speaker Deck
This is Service Design Doing サービスデザインの実践 より
利害関係者を巻き込んだ「共創」を大事にしたい
=> 「同感的にかかわり」ではなく「共感的かかわり」(1人称視点+2人称視点)
リニューアルが失敗する要因 => 一新したことで既存の価値が損なわれることが一般的
なぜそうなりやすいかというと、既存・新規の2つのユーザーに考慮し、既存・新規の2つのサービスを動かさないといけないから
一新する(renewal)ではなく、洗練させる(refine)。
サービスという範囲がわりと広いものだと思っているのですが、リニューアルの話は一般的なWebサイトでも通じることがあるかなと思いました。(要求・要件にもよりますが)
Qiitaなどを提供するIncrementsでUXデザインを浸透させている話
スピーカー:綿貫佳祐さん(Increments株式会社)
note:UX MILK ALL Night - 良いUXを実現するために、まずはチーム内にデザインを浸透させている話|綿貫 佳祐 / Ateam, Increments|note
デザインスクラムというエンジニアがデザインの勉強する取り組みを実施
良い変化
苦労したこと
スライドがめちゃめちゃ見やすかったです。
QiitaのUIも段々良くなってきていますが、もっとよくなればいいなあと思います。
UXデザインを身近な所からはじめてみましょう、というお話
スピーカー:鈴木毅さん(株式会社メンバーズ)
ユーザー調査 => ユーザビリティ調査
一人ではじめる、なのでスモールスタートで参考書や書籍に書いてあることは全部やろうとしないでいいんじゃないかと言っていてなるほどなと思いました。
確かにUXの書籍に書いてある内容を実践しようとするには、仰々しい部分もあるかなと思うので・・・
自分はエンジニアで登壇されている方はデザイナーの方が多いと思いますが、そういう職種の垣根を超えて仕事をしているのだなという発見と刺激を受けました。
「共創」「伴走」や「負の体験を取り除く」「不自由から学ぶ」のような近しいキーワードもセッション間で見受けられ、デザインする対象がハード/ソフトに関わらず、制作の考え方が勉強になるイベントでした。
ゆっくり見たいもの見たい派なのと、朝型なので今回アーカイブ形式を購入してみましたが、セッション内容的にとても満足でした。