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Web 制作会社でのマネジメント

前回に続き前職の話になりますが、マネジメントに関しても 1 月から一旦手から離れるので覚え書きしておきます。

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概要

  • 前職は Web 制作会社(全体 15〜20 名、時期による)
  • コーダーチームのマネジメント(3〜6 名、時期による)
  • 入社から半年で前任が退職したため昇格し在職 2 年半
  • 自身もプレイヤーとして手を動かす必要がある

担当範囲

概要でも触れましたが、ある程度小規模な Web 制作会社のコーダーチームのマネジメントになります。
実態的には社内の案件の管理業務など、コーダーのみが関わる範囲以外の業務が多い形になります。

  • 工数出し
  • 案件管理、コーダー担当割り振り
  • 各コーダーのヘルプ
  • 規約、文書の作成など
  • コーダー採用
  • 人事評価、給与査定など

工数出し

営業/ディレクターからチャットで送られる受注前の案件 or 実装確定前の仕様に関しての工数出し。
人日 ○ 万だからいくらではなく、いくらかの解釈は営業/ディレクターの範囲なので時間で出すように意識しました。
追加機能に関してはスタッフによっては各自で対応してもらいました。

案件管理、コーダー担当割り振り

営業/ディレクターからおりてくる案件の仕様(難易度)把握、それをどのスタッフが担当するかの割り振り。

各コーダーのヘルプ

基本的に制作フェーズに入った段階で、進捗管理はスタッフ各自に任せますが、スキル/仕様/期間によっては深くフォローをすることもありました。
あと教育的なところも人によってはだれか他のスタッフを専任にしたりもありましたが自分がすることもありました。
教育は長くなるので割愛します。

規約、文書の作成など

自分の入社当初はドキュメントを残す/更新するという文化があまりなかったので、テスト環境構築方法など同じ作業になるものはドキュメントにまとめました。
コーディング規約、チェックリストは元々ありましたがスプレッドシートで管理しました。
実装/構築面以外でも、面接時の質問リスト、新入社員の準備リストなど。

採用

コーダーの採用媒体申し込み、日程調整、面接、入社準備。
面接は結構な数やりましたが、何が正解かはそのときどきで変わるので難しいですね。

人事評価、給与査定など

これといって査定の決まったタイミングがあるわけではないですが、比較的忙しい時期を過ぎたら(年度末明けなど)
1 対 1 で最近の案件について/自身のスキルや成長について/今後やりたいことなどを各スタッフと面談しました。

給与に関しては自分が決定権を持っていたわけではないですが、実務面の評価は一番できるポジションだったので社長に進言するという形です。
会社全体の細かい数字も毎月共有してもらっていたので、それとのバランスもある程度は考えました。
ただ数字を分析できるわけではないのでそこはもったいない所かなと思います。

感じたこと

リソースに対する考え方

各案件のスケジュールを把握したり、スタッフのリソース管理やをしていると、結構ひとりの動きでだいぶ他の人も影響受けるんだなと言うことは発見だった気がします。
例えば簡単な話ですが、一人早退して誰かが巻き取るとか、そういうスパイラルが起こるなかでどこまで許容して、どういうところを改善しないといけないのかというのは深くまで考えるようになりました。

時間に対する考え方

リソースや割り振りにも関連しますが、今空いている人をアサインするというのは簡単で、誰でも分かりやすいのですが、
2 週間後に来る案件でこの人に担当してもらったほうが他の案件考えるとうまく回ったりするなど、簡単にするとそういう面で目先ばかりは見ないようになったと思います。

人の教育とか成長という目線でいうと、採用段階でのスキルよりもやる気みて 3 ヶ月〜半年後により戦力になるかなどのことです。
実務未経験だけど自分でサーバー契約してドメイン取って模写したりブログ書いている人や感覚がいい人と、30 代で 3、4 年経験があるけど特にスキルない人だと、半年後からその先会社に貢献するのは前者かなと思います。
いろいろな状況にもよりますけど。。

細かいところ見る

誰は何時に来てるとか、昼何食べてるとか、誰がゴミ捨てしているとか、、
チャットもはいっているグループは追うようにして、TO でもらったものは漏らさず返して、そういう細かい気遣い的な所から信頼は生まれるかなと実感しました。

主体的に動くことの大切さ

これは転職活動していても思いましたが、どこの会社でも求める人物像で主体性のある方、やセルフスターターの方、というところを目にしました。
その気持ちはすごい理解できたつもりで、マネジメントをしていると言わないとやらない人との接し方ってすごい困るし、
特にこういう業界でベンチャーの会社でそれをされると何のためにやっているのかまで考えさせられてしまったので、そこの重要性は感じました。
案件すごい早くできる人も助かるけど、会社にいろいろ文化を残してくれる人のほうが会社の成長にもつながる気がします。

自分以外のことで頭使うの大変

マネジメントってそういう仕事だと思うんですが、自分以外の人のことを色々考える必要があるので難しいですね。
マネジメントに限った話ではないと思いますが特に。。

売上がないときつい

良くも悪くも会社のお金が見えて、あまりうまくいかないときは調子が上向きになりづらかったので反省です。

体調管理が大事

これは誰でもですが、管理側なら特に。。
リモートワークなどはなかったので、毎日定時に会社に行って、スタッフの仕事みて評価してということができなくなるのは色々難しくなると思いました。
幸いなことに自分の体調は寝ればどうにでもなるので、1 日どのくらいの時間寝ないといけないのか把握したりは気を遣いました。

反省点

モチベーション管理について

コーダーチームの一番上なのでいわゆる CTO 的なポジションでもあったのですが、どちらかというと会社全体みて案件ベースに動くことが多かったので、各スタッフのモチベーション管理、最新技術キャッチアップして社内に持ち込む、エンジニア文化をつくる、みたいな所は実績として弱いなと思います。
自分がメインでやる案件があって、受託の売上も気にしてなので、今考えてもその上でこれらやるのは難しいかもしれないですが、できなかったこと、弱かったことの一つ。

好かれるのが正解か、嫌われるのが正解か

雰囲気よく和気あいあいと仕事をして生産効率を上げましょう!みたいな話と、いろいろ厳しくやっていくのがどっちが正しいのかは分かりませんが、ぜんぶバランスですね。
どちらかだけでうまくいかないと思うし、会社にもスタッフのスキルにもよるし、売上にもよるし。
帰って食べるご飯が借りてるお金から出てるのならあまりおいしく感じないだろうから、それなら仕事やるわって思ってたときもありましたが、貧乏性なのかな。。

まとめ

いろいろな経緯があってしたマネジメントでしたが、結果この年齢とスキルの段階でやってよかったなと思うしかないと思います。
実際に転職活動でこの部分を見てもらえた会社もありましたし、人とコミュニケーション取る大切さ/難しさや、人として成長したいというとはより強く思えたので。(もちろん逆に技術面弱いと思われた会社もあったと思いますが。。)

またいつかマネジメントやるのかやらないのか分かりませんが備忘録として記しておきます。